2018年6月25日月曜日

VOX AC30CC2 (修理)

・メインヒューズが落ちる
という症状。ACインレット内蔵のミゼットヒューズを入れ替え試す。
すると、メイン電源は入るがスタンバイスイッチを入れるとヒューズが落ちる。
ということでシャーシを引き出し基盤の主に電源系を注視する。
ハンダ落ちなどは見当たらない。


スタンバイスイッチと付近の基盤アース部分間に後付けされたセメント抵抗を発見。
とてもあやしい。写真は外した後。
回路図的にはこのようになる。『謎の10KΩ5W』
このセメント抵抗を外し、全ての真空管を抜く。
整流管、パワー管、プリ管、の順序で再挿入するごとに赤枠内の電圧を確認することにする。
すると整流管のみ、スタンバイスイッチオンでヒューズが切れる。
1分程度持つときもあればオンと同時に切れるときもある。
周辺回路部品に変更、ハンダ落ち、改造の跡はない。
1分程度持つときに整流管のイン/アウト側を測定。
アウト側が安定しない、計測できない。
手持ち中古ストック品の整流管 5AR4 に交換。
スタンバイオンでもヒューズ落ちず。
パワー管、プリ管を挿入して電圧確認。
手際が悪いが、ほぼ回路図通りの値を確認。
音出し、キャビネットに戻して完了。
・謎のセメント抵抗追加改造
・整流管の消耗
が今回の原因であった。

2018年6月24日日曜日

Vestax PMC50A (修理)

DJミキサーの不調
左側のPGM1,PGM2周辺のスイッチを押すと異音
音が出たり出なかったり
といった状況。操作板を叩いても異音がする。

操作板を外す

上下ケースを分割

基盤固定ネジが外れていた。グラウンドも兼ねている。

各スイッチ類保護スポンジを外し埃飛ばし、清掃、接点復活剤注入。

チャンネル/クロスフェーダーも埃飛ばし、清掃、接点復活剤。

主な原因は基盤固定ネジ外れによるグラウンド浮きのようだった。
各接点も改善され、整備完了。

2018年6月13日水曜日

Marshall JCM2000 TSL100 (修理)

依頼:いまひとつ音が良くない、おかしい、とのことで音出ししてみる。
・トータルのボリューム感がない
・オーバードライブ(特にOD2)の歪みが足りない
と認識しメインの基盤を目視点検してみる。
平型端子の外れ

プリ部V2付近の異様な改造

電源トランスから回路への供給周りの後付け配線を見つける


基盤のコネクター類が多いので番号を振ったドラテを目印にして外していく。


基盤裏を見ると所定位置にあるべきコンデンサなどを外して裏でバイパス配線しているのがわかる。

とにかく焼損部位やバイパス改造を回路図を参照しながら戻していく。
失われた端子はニクロム線などで代用。

意図が分からない空中配線改造。
抵抗器などは元々のものを使っているようなので、ハンダ除去/部品撤去/清掃整理を進める


あらかた基盤上を整理復元したところ。

コネクタ配線を戻し、音出しする。
・トータルのボリューム感がない→改善
・オーバードライブ(特にOD2)の歪みが足りない→改善(おそらく)

自分のイメージできる範囲でのJCM2000の音が出たのでこれで良しとするが、焼損による部品へのダメージなど懸念は残る。おかしな改造の影響も含めてあまり良い個体ではないだろう。

お知らせ

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