2018年7月2日月曜日

Vestax PCV-275 (修理)

チャンネル(縦)フェーダーひとつが不調。
LR片側から音が出ない。
問題あったのは左/中/右の右だったが、試しに中のものを入れ替えてみる。
問題無くLRから出たのでフェーダー自体の問題と判断する。


ちなみにこういうコネクターはリード線も細く無理に抜くと壊れやすい。
コネクターの構造を目で判断し適切に扱う。
ここで壊しているようなら機械修理に向いていない。

中心部コネクター部のハンダが一箇所割れている。
 ハンダ当て直し。

念のためスライド抵抗自体を外し内部を点検する。

夥しくホコリが溜まっていた。

清掃して接点をきれいにして本体へ戻す。改善完了。

2018年6月25日月曜日

VOX AC30CC2 (修理)

・メインヒューズが落ちる
という症状。ACインレット内蔵のミゼットヒューズを入れ替え試す。
すると、メイン電源は入るがスタンバイスイッチを入れるとヒューズが落ちる。
ということでシャーシを引き出し基盤の主に電源系を注視する。
ハンダ落ちなどは見当たらない。


スタンバイスイッチと付近の基盤アース部分間に後付けされたセメント抵抗を発見。
とてもあやしい。写真は外した後。
回路図的にはこのようになる。『謎の10KΩ5W』
このセメント抵抗を外し、全ての真空管を抜く。
整流管、パワー管、プリ管、の順序で再挿入するごとに赤枠内の電圧を確認することにする。
すると整流管のみ、スタンバイスイッチオンでヒューズが切れる。
1分程度持つときもあればオンと同時に切れるときもある。
周辺回路部品に変更、ハンダ落ち、改造の跡はない。
1分程度持つときに整流管のイン/アウト側を測定。
アウト側が安定しない、計測できない。
手持ち中古ストック品の整流管 5AR4 に交換。
スタンバイオンでもヒューズ落ちず。
パワー管、プリ管を挿入して電圧確認。
手際が悪いが、ほぼ回路図通りの値を確認。
音出し、キャビネットに戻して完了。
・謎のセメント抵抗追加改造
・整流管の消耗
が今回の原因であった。

2018年6月24日日曜日

Vestax PMC50A (修理)

DJミキサーの不調
左側のPGM1,PGM2周辺のスイッチを押すと異音
音が出たり出なかったり
といった状況。操作板を叩いても異音がする。

操作板を外す

上下ケースを分割

基盤固定ネジが外れていた。グラウンドも兼ねている。

各スイッチ類保護スポンジを外し埃飛ばし、清掃、接点復活剤注入。

チャンネル/クロスフェーダーも埃飛ばし、清掃、接点復活剤。

主な原因は基盤固定ネジ外れによるグラウンド浮きのようだった。
各接点も改善され、整備完了。

2018年6月13日水曜日

Marshall JCM2000 TSL100 (修理)

依頼:いまひとつ音が良くない、おかしい、とのことで音出ししてみる。
・トータルのボリューム感がない
・オーバードライブ(特にOD2)の歪みが足りない
と認識しメインの基盤を目視点検してみる。
平型端子の外れ

プリ部V2付近の異様な改造

電源トランスから回路への供給周りの後付け配線を見つける


基盤のコネクター類が多いので番号を振ったドラテを目印にして外していく。


基盤裏を見ると所定位置にあるべきコンデンサなどを外して裏でバイパス配線しているのがわかる。

とにかく焼損部位やバイパス改造を回路図を参照しながら戻していく。
失われた端子はニクロム線などで代用。

意図が分からない空中配線改造。
抵抗器などは元々のものを使っているようなので、ハンダ除去/部品撤去/清掃整理を進める


あらかた基盤上を整理復元したところ。

コネクタ配線を戻し、音出しする。
・トータルのボリューム感がない→改善
・オーバードライブ(特にOD2)の歪みが足りない→改善(おそらく)

自分のイメージできる範囲でのJCM2000の音が出たのでこれで良しとするが、焼損による部品へのダメージなど懸念は残る。おかしな改造の影響も含めてあまり良い個体ではないだろう。

2018年1月18日木曜日

スピーカーユニット端子板のリベット落ち

多くの楽器用スピーカーユニットでは絶縁性の端子板があり、リベットでフレームに固定されている。
リベット頭が振動により落ちることがある。

残ったリベットを取り除き、新しいものを打ち直す処置が必要となる。
ドリル下穴を先の尖ったポンチなどであてる。
下穴がないとドリル刃先がブレてフレームやコーン紙を傷つける可能性がある。
今回は以前のリベット打ちで出たリベット軸を使った。廃材利用。

ドリル前に切削粉対策の養生。

リベットはアルミ製なので掘削は容易。ドリルブレや貫通した際の行き過ぎで内部を傷つけないよう低回転で慎重に掘り進める。
ドリル刃は細いものから徐々に太くしていく。リベット軸径の2/3ほど掘れば自然に外れたりペンチで取れる。

新規リベットを打ち直す。
完了。

2018年1月17日水曜日

ヘッドフォンジャックのあるコンボアンプ

症状:音量が小さくなったり途切れる
というもの。写真例はAER/BINGO


この手のものはヘッドフォンジャックにプラグを刺すとスピーカーからの音がキャンセルされる仕組みをとっている。
楽器を演奏しながらだとチェックしにくいので音源を入力再生しながらフォンプラグを抜き差しする。これだけでアタリが出ることもあるが、一度放置するなどしてみる。
多くはジャック接点が汚れていたりするので接点復活剤を吹いた綿棒でゴシゴシと拭う/プラグ抜き差しを繰り返す。
これでも不安定な場合は基盤上のジャック端子ハンダ落ちチェックなどに移る。
他の要因もありうるのでこれは検証処置の1例である。


バスレフ開口のあるスピーカーキャビネットで

あるコンボベースアンプにて
スピーカー出音にビビリ症状を感知。
外観上コーン、エッジなどに損傷は見られないのでとりあえずユニットを外すとキャビネット内部にお菓子個包装の袋などが…写真はひとしきり掃除した後。



つまりバスレフ開口部から動物が獲物とともに侵入、生活していたと見られる。
彼らの生活の跡である米粒大の排泄物が搬送時など倒されたときスピーカーフレーム部に入り込みビビっていたらしい。
スピーカーユニットもエアで吹くなどして清掃。
ビビリは解消された。スタジオなどに置かれていた機材にはこういったことがある。

お知らせ

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