古いモデルですが今なお使われているDJミキサーです。
何はともあれケーブル類を繋いで現状チェックします。
とりあえず音は出ますが…両チャンネルにて
・LINE入力 やや音像がすっきりしない 余計な倍音が?聞こえる
・PHONO入力 小さめだがブー音 入力音はいちおう出る
あとは各ツマミ類にちょっと微ガリがある?回すと取れる程度か?
といったところが認知されました。
このモデルにはAUX入力があります。これはクロスフェーダーを通らないLINE入力チャンネルと言えます。こちらからの音はスッキリしています。普通の音。
仮診たてとして クロスフェーダー不調 を考えてみます。
このモデルは「光学式フェーダー」というのを実装しています。
チャンネルA/BとAUXとでの、通り道の大きな違いとなります。
さっそく筐体開けてみましょう。
縦横フェーダーにそこそこホコリ溜まっています。
この開けたときがものすごく大事で、いわば事件発生直後の現場検証。鑑識官の目と刑事の勘。
舐め回すように目を凝らしてみていきます。匂いも嗅ぎます。何か落ちてくるかもしれないのでそれにも注意。
おや なにか色のおかしい所がありますよ。。
ブロック的には電源インレットから続く大きめの電源コンデンサ、端子レギュレータなどがあるところ。つまり電源部。二枚目の写真ではコンデンサは中央やや左のリボンケーブルの向こう側、レギュレータは中央の冷却用金属片の部分です。
よくあるのは電解コンデンサの容量抜け。破裂し、筒の上部分から綿のようなものが出てくる故障ですが、見たところ綿は出ていません。3端子レギュレータがやや斜めっているのが気になります。
熱を持ってハンダがやわらかくなって斜めったのか製造工程でのチョンボか。この部分は基盤も変色しています。発火(発熱)元は電解コンデンサかレギュレータでしょう。火は出ずともちょっとした煙が出たはず。
セクション基盤をめくったところ。中央のL字様の金属片二枚についているのがレギュレータ。囲われている丸いの二個がコンデンサ。
この4つの部品を外します。見た目には異常を決定づけるものがありませんし、レギュレータのみがNG、またはコンデンサのみNGの可能性もありますが、レギュレータ一個50円、コンデンサ一個100円=合計300円程度なので全て交換することにします。
特に電解コンデンサは消耗品なのでいちいち因果関係チェックせずに交換です。
交換部品は
レギュレータ:7815 and 7915 各1個
78〇〇と79〇〇のセットで使います。+15Vと-15V。
これ正電源・負電源がうんちゃら…という話ですが省略。
電解コンデンサ:25V 1000μf ×2個
以上です。
交換し終わったところ。置いてあるのが外したもの。
今回作業跡がいまいちキレイじゃないですね。部品の足を切るニッパの噛み合わせが悪くてスパッと切れず、断面がダサくなりました。写真でわからないと思いますが。。
ニッパ不調はこの前ちょっと太めの針金切断に使ったせいかも。サヨナラです。
操作盤仮組みして簡易音出ししてみると、この診たては正解でした。
LINE/PHONOどちらでもスッキリした音が出ます。ブー音もありません。
OK牧場です。
当初のクロスフェーダー不調は診たて違いでした。
ということでホコリをハケや歯ブラシの類いで掃除し、組み立てていきます。
あらてめて各処チェック。操作盤上面を中心に拭き掃除などして仕上げます。終了。
音像ぼやけが電源部不調(しかも全く機能しない=電源が入らないわけではない)が原因とは予想できませんでした。
ただ、終わってみると乾電池式のラジオや楽器用エフェクターで電池が切れてきたときのような感じに似ていた、とは言えます。
電圧不足により、どこかの回路動作が完全じゃなかったということなんでしょうか。
それではなぜAUXの音はまともだったのか?という問いが残りますが、
電源供給の経路上の違いなんでしょうか。
あっち(AUXからマスター間)は大丈夫だがこっち(チャンネルABからクロスフェーダー間)は足りてねぇ~という。
回路図もなく、実物見ても経路判断できない上では想像でしかありません。
タモリ曰く「良く見る。まず見るところから全てが始まる」とかなんとか。